ボーベリア菌とは?その後の対処方法は?【Shiho的見解】
先週、11/14の採集中に菌に巻かれ死亡していたクワガタを見つけました。
【2019/11/14:宮崎県の野外にて撮影】
その時の菌を詳しく調べたわけではないので、確実的な菌の名称は分かりませんが、見た目には【ボーベリア菌】に見えました。
今回の日記ではその【ボーベリア菌】について少しですが私の知っている範囲で簡単にご紹介してみたいと思います。
【ボーベリア菌】
昆虫病原糸状菌という菌の仲間で、昆虫の身体で菌を増殖させ弱らせて死亡させてしまうというやっかいな菌です。
ボーベリア菌は毒性の強い菌で、飼育している生体にボーベリア菌が媒介してしまった場合、近くにいる他の生体達、特に弱っているような個体などに次々に感染してしまう恐れもあります。
菌が空気中を漂い、感染してしまうと聞いたことがあります。
かくいう私も10年程前に一度ボーベリア菌が原因で、飼育していた生体が大量死した経験があります。
もし飼育ケースの中にボーベリア菌により感染して死亡してしまった個体を見つけたら、そのまま放置しないですぐに廃棄することをお勧めします。
その際、死骸は勿論のこと、入れいた容器は良く洗い、出来れば消毒し、また中に入っていたマットやゼリーはまだ使えそうであっても廃棄することをお勧め致します。
そして死骸や使用済みマットを入れた袋など、菌が浮遊しないようにきっちりと密閉しておくか、別の場所に隔離しておくことをお勧め致します。
またその死骸を手で触った場合、他の生体に触れる前にしっかりと手洗いをすることをお勧めします。
また菌は空気中を浮遊しますので、空気中に向けて除菌アルコールなどをスプレーしてみるのも良いかもしれません。
どこかで聞いた話ですが、ボーベリア菌はアルコールに弱いと聞いたことがあるような気がします。
以上が私個人が考えうるボーベリア菌が出てしまった時のにしている処方方法をご紹介してみました。
※あくまで私個人の考え方や対策、対処方法なので、もっと他に専門的にも良い対処方法があるかとは思います。
ご参考程度に読んでいただければ幸いです。
飼育日記担当:Shiho
6 Comments »
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初めまして。突然のメッセージを失礼いたします。
昨年夏に拾ったコクワガタのメスを飼育しているのですが、
普段から清潔にしており、夏場は2週間に1度、冬場(潜って動かない間)も月に1度、マットを全交換し、容器や登り木(プラスチック製)も全て洗っています。マットは檜のフレークにゼオライトを混ぜています。天然木や枯れ葉は入れていません。浄水を数日に一度スプレーしていて、ケースは屋内保管です。
前回のマット交換の際に、クワガタの顎の付け根(刷毛のような舌の両側)が白くなっていて驚きました。そこ以外、白くなったりしていません。原因と病名が知りたいのですが、お分かりになりますか?調べても、ボーベリア菌しか当てはまりそうにありませんが、上記のように飼育していて、突然カビの菌が入り込むものでしょうか。また、ボーベリア菌であったとしても、なんとか助けたいのですが、方法はないでしょうか。
何かアドバイスを頂けますと、大変ありがたいです。
どうぞ宜しくお願い致します。
Comment by 篠原さり — 2022年4月11日 @ 4:34 PM
篠原さり様
レスありがとうございます。
舌というか、ゼリーなどを舐める時のブラシのようなもの、業界では「アゴヒゲ」ということがありますが、このアゴヒゲが固まることはゼリーの種類などによってある場合があると聞いたことがありますが、私はまだ一度も経験したことがありません。まして白くなるという話もあまり聞いたことはないです。。
顎の周りにはコナダニがまとわりつくこともよくあります。
その場合はその辺りが白くなったように見えると思います。
ダニの場合には流水をしながらブラシで擦ってあげると良いと思います。
ボーベリアの場合ですと、ボーベリア菌は確かに白いです。
菌の出始めならばその可能性もありますが、ボーベリアはかなり致死率が高いと聞きますので、発生したまま生存しているかどうかはちょっと分かりかねます。
私が飼育していてボーベリアを発生した個体は全て死亡してから発見していたので、生きながらにしてのボーベリアが発生しているとなれば発生初期なのかもしれませんが、過去に生きてボーベリアに感染していた個体を見たことがないので、これもちょっと分かりかねます。。。
一応の対策としては、
①ゼリーの種類を変えてみる(口ヒゲ効果を考えて・・)
②流水しながら軽くブラシで擦ってみる(コナダニを考えて・・)
③ボーベリアはアルコールと聞くので、かなり薄めたエタノールなどで白い箇所を数度擦ってみる?
このような事を思いつきますが、ただ3番目は試したことがないので、あくまで推測的な考えになります。
白いものが発生したまま生きているというならば、コナダニの可能性が高いような気もしますが、確証的なことは分かりかねるというのが正直な見解です。申し訳ございません。。
あくまでも私個人の考え方ですのでご参考程度にして頂ければ幸いです。
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2022年4月12日 @ 1:21 AM
初めまして。教えてほしいことがありまして…コメント失礼します。
先日ノコギリクワガタのメスが関節部が白くなってたのでボーベリア菌であろうと思う死に方で死んでしまいました。
虫かごに防虫シートを噛ませる飼育の仕方で個別で飼っていたのですが、その虫かごの周りに他のクワガタとカブトも1匹ずつ個別で分けて同じように飼育してました。
そのノコギリクワガタのメスを最初に、コクワのメス、アトラスのオスと3日間くらいでどんどん死んでいっていってます。
でもノコギリのメス以外白いものは出ていなく、その子以外ボーベリア菌かがわかりません。
先程記事で大量死したと拝見したのですが、どんな感じに管理された子達が死んでしまったのかと、その死んでしまった子全部に白い菌が出ていたのかというのが知りたくてコメントしました。
教えていただけると嬉しいです。
Comment by そら — 2022年8月14日 @ 9:46 AM
そら様
レスありがとうございます。
私は一飼育者ですので、生物学者的な研究は一切しておりません。
ゆえに今まで私が経験したことはお話は出来ますが、菌の種類や、毒素的要素、等といった詳細な事につきまして詳しく知りたいのであれば、菌の専門者様にお尋ねすることをお勧め致します。
私の経験したことを話すのであれば、我がブリードルームで大量死した時には、ほとんどの子達が白い菌に巻かれて死亡してしまいました。
管理は、私の場合は一頭づつ全て個別管理しております。
プラケースに入れているものや、ブロー容器、プラスチックボトル等に入れているものもいました。
一番被害が目立っていたのはプラケースに入れていたものだったと記憶しております。
やはり通気性が一番良かったので、そこから感染したのではないかと思いますが、これも明確な答えではございません、あくまで推測になります。
あくまで私個人の経験や、考え方ですのでご参考程度にして頂ければ幸いです。
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2022年8月16日 @ 7:13 AM
こんばんは。
初めまして、ミヤマのクワガタ幼虫を飼育してましたが、気付いたら10日程前から口元に白いカビのようなホワホワが付き始め、この数日で顔全体が白いホワホワで覆われ、先ほど、動かなくなってました…
「ボーベリア菌」で調べてこちらに辿り着きました。
死骸や、土の処分方法をShihoさんの経験上でご教示頂けたらと思い、コメント致しました。
ホームセンターで買ったマットが合わなかったのか…幼虫が土に潜らず、月夜野きのこ園さんのマットを購入した矢先で、残念な結果になってしまいました。。。成虫まで育ててあげられず悲しいです。
Comment by あお — 2024年12月26日 @ 9:39 PM
あお様
コメントありがとうございます。
いつも弊社をご利用いただきまことにありがとうございますm(__)m
ボーベリア菌ですが、これは感染力も強い、かなりやっかいな菌です。
可愛そうですが他の虫達の影響も考え、その幼虫も、使用したマット、容器も全て廃棄処分されるのが無難だと思います。
その幼虫が入れてあったケースの周りはエタノールなどで霧吹きするなどして軽く消毒するのをお勧め致します。
私も過去にひどい目に遭いました。
事態が早く収束されますことをお祈り申し上げますm(__)m
あくまで私個人の考え方ですので、ご参考程度にして頂ければ幸いです。
宜しくお願い申し上げますm(__)m
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2024年12月27日 @ 8:28 AM